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付加体 [地形・地質]

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 2015年1月三浦半島を探訪する。海岸の岩の押し寄せたような傾きから、プレートに押し上げられて、しわしわになった地形なのかと想像する。それにしても「付加体」とは学術用語だから仕方がないが、無粋な言葉だ。

三浦半島の地質図.jpg

geocitys.jpより 半島全体がしわしわなのだ。断層帯がいくつか見える。

 

accretionary.jpg

産業技術総合研究所HPより

でも、海洋プレートが大陸の下に潜り込むときに取り残された堆積物が付加体なら、日本列島はかつて大陸の端っこだったのだから、全部が付加体かもしれない? 

プレートもぐりこみと岩石L.jpg

 上野の科学博物館にはプレートの潜り込み部や火山周辺で調査された岩石サンプルも示されている。

 


大鹿村・中央構造線博物館 [地形・地質]

航空写真・四国紀伊半島s.jpg 

(Google Earthより) 日本の航空写真を見ると、尖った四国の佐田岬から四国北部を通過し紀伊半島を貫く、気になる「線」が見える。大断層である。フォッサマグナはまだ馴染みがあるが(中学で習った?)、中央構造線のことはあまり話題にならなかった。陸地移動のスケールも年代の桁も比較にはならないが、この「線」こそ写真で見える断層帯である。日本列島の現在の住民としては、どちらも同様に気になるのである。

 2014年10月、南アルプスと中央アルプスに挟まれた大鹿村・中央構造線博物館に行ってきた。中央構造線断層が垂直になった(横のものが縦になっている!)北川露頭前にて。右が外帯(太平洋側)、左が内帯(日本海側)。

DSCN0084L.jpg 

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図はWikipediaより。赤が中央構造線、左の青がフォッサマグナの西縁・糸魚川静岡構造線、中央構造線博物館はその交点付近にある。 


熊本地震と中央構造線 [地形・地質]

熊本地震の被災者の方々には心からお見舞い申し上げます。

従来、中央構造線の図には九州地方は点線であったり、あまりはっきり描かれていなかったものもあった。繋がっていないのか、あるいは堆積岩や火山灰に厚く覆われていることもあって分かりにくかったのか。朝日新聞の解説記事では、別府-万年山断層帯がそうであるが、今回特に活発に活動した布田川断層帯、日奈久断層帯は別のように見える。

九州だけを見ても南には沖縄トラフや琉球海溝があり、東には南海トラフがあるなど、地震を起こす構造は複雑である。我々の住む日本には活断層が2000あるとのことだし、プレートの沈み込みは続いている。今日、どこで地震が起こっても不思議はないのに予知はできない(阪神・淡路大震災以降「地震予知推進本部」の看板は「地震調査研究推進本部」に替わった)。備えを怠らないことだが、建物の耐震化とか延焼しにくい町づくりなどであろうか。「減災」に努めるしかない。

 350px-Tectonic_map_of_southwest_Japan.png

Wikipediaより。赤色が中央構造線、青色で挟まれた大きなベルトがフォッサマグナ 


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花びらの地上絵 [スリバチ]

2013年まで足掛け10年母の在宅介護をしていた。介護というのは、一定時間ごとにやることがあるので、長時間の外出ができない。

それではと、1回2時間ずつ、東京スリバチ学会の石川初副会長に倣ってGPSで地上絵を描いてみようと思い立った。1回で花びら1枚を描けば菊の花ができるのだ。出来上がってみると、菊には見えない。やはりテキトーではだめだ。

 菊の花.jpg


エンガ堀 [スリバチ]

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Google Earth使用。青が石神井川、赤が歩いたトレース。

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わが家の近くに江古田斎場がある。多くの斎場がそうであるように谷筋にある。その谷を歩いてみると「水路敷」の文字が現れ、明らかな暗渠となる(変な言い方だが)。調べてみると、石神井川の支流であるエンガ堀の一部であることが分かった。エンガ川という呼び名も見かけるが「堀」の方が多いのは、石神井川に合流する手前400m強の部分が堀であった時期があったためのようだ。台地からの湧水を集める典型的な「鹿の角」状をしている。GPSを持って歩いてみた(赤表示)。これだけカバーするのに何日かかかった。ほぼ全貌が分かりすっきりした。

 

 ←青地に「水路敷」の文字が見える。

 

 

 

 

 

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車止めのある典型的な暗渠。板橋、豊島、練馬の3区境付近。

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 「堀」跡をうかがわせる桐が丘特別支援学校脇の緑道。ここからまっすぐ北へ、石神井川に向かう。

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 合流地点手前。「積田牧場大谷口搾乳場」の表札を掲げる門柱が。 

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エンガ堀の終点は石神井川の耕整橋。 

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明治43年陸地測量部「下練馬」一万分の一から切取り。田んぼを緑に塗ってみた。エンガ堀も石神井川も周辺は細長い田んぼだった。 

 


3級スリバチ [スリバチ]

坂道を下ってゆくと登りになるところがある。谷である。東京スリバチ学会では3級スリバチという。その谷を下ると大抵今も水が流れている川にぶつかる。 上流にゆくと谷戸、そして谷頭にたどり着く。 三方が囲まれるので2級スリバチになる。

こうした台地の凸凹の出来具合を見ながら歩くと楽しみが倍加する。

牛込柳町.jpg

牛込柳町 ↑

左豊島・右板橋・先練馬.jpg 日大芸術学部前の通りを東から。左が豊島区、右が板橋区、凹みはエンガ堀の一部、その先は練馬区。 


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