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防災推進国民大会 [地形・地質]

8月28日、第1回防災推進国民大会ワークショップに行ってきた。動機は、火山噴火や首都圏地震に関する専門家の講演を直に聴けるという不純(?)なものであったが、防災意識は高まったのでお許し頂けるだろう。

世界の震源・火山分布.jpg 

日本の国土は世界の0.25%であるのに、そこに活火山は7%(108/1,548) もあるという。かつ、火山と地震は関係する。

プレートの動きと地震、火山.jpg

(図は何れも国土技術研究センターHPより) www.jice.or.jp/knowledge/japan/commentary13/

9月1日の防災の日を前にした今日も、大型台風10号が接近しつつある。日本は災害大国である。今回の「防災推進国民大会」は第1回であるが、主催者の一つは防災学術連携体であり、日本火山学会、日本地震学会など52の学会が参加している。国、地方行政、学会等が連携しなければならないが、これが「言うは易く・・」なのだろう。とにもかくにも、こうして「学術連携体」が動き出したことは歓迎すべき出来事だ。


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千川上水 [川・川跡]

 千川上水・明治17map_s.jpg

千川上水 明治17年 平成17年練馬区教育委員会発行「千川上水」表紙より

将軍綱吉の元禄9年(1696)に開削された江戸の上水である。左端が玉川の取水口、中央の少し右、ほぼ直角に左折するところが今の練馬区と豊島区の境になる。千川上水跡の内、練馬区上石神井から区内を横断して 豊島区との境で左に曲がる辺りまで「千川通」と呼ばれているので分かり易い。

千川上水map_s.jpg 

武蔵境駅の北、境橋付近の取水口から、練馬区、中山道板橋宿、 北区滝野川などを経て掘割の豊島区立「千川上水公園」までたどることができる。そこから先は樋であった。

江戸上水道総図.jpg 

江戸上水総図(「月刊地図中心」399号山下和正氏記事より;千川上水の図と上下が逆になっている)。千川上水は中央やや右のところから左下に向かい、小石川御殿、湯島聖堂、東叡山などに給水していた。この上水開削の第一目的は徳川家の由緒ある御殿への給水であった。

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 しかし、御府内の水事情では、上水を求めていたのは、徳川御殿だけではなく、小石川、本郷など城北に給水するようになった。この道は一部清戸道とも重なっていた。

 千川家文書.jpg

さらに開通から11年後の宝永4年(1707)上水沿い二十ヶ村の農民たちの願いで灌漑用水として利用することが許された。千川通の案内板には恩恵を受けた田は百町歩(100ヘクタール)に及んだと記されている。上は千川家文書の一部。分水をさせてもらうと、使用料を払わねばならなかったんだな。

PAP_0079.JPG
 
上記地図でたびたび登場する、流れが南東から北東にほぼ直角に左折する場所がここ、現南長崎6丁目交差点である。 流れは画面左から来て、ジョナサンの駐車場の前を左方向に行く。この交差点の右奥の角は籾山牧場であった。
 都道439号線起点.jpg
この交差点は都道439号線=千川通りの起点でもあるのだ。 

地球のプレートと大地震 [地形・地質]

2016.4.3放送のNHKスペシャル「巨大災害 地震列島日本 見えてきた新たなリスク」から

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地球は十数枚のプレートに覆われていると言われてきたが、京都大学・西村卓也准教授によれば、日本列島は上のようなブロックに分かれているという。そして、ブロックの境界では大地震が発生する可能性があると。私は中央構造線とフォッサマグナ等に関心を持っていたがそれどころではない。

 IMG_1750s.jpg

このように表現されるとインパクトが強い。 

Brendan Meade_mojis.jpg 

ハーバード大学のブレンダン・ミード教授も同様の見解を示している(グレーの線はブロックの境界;P.202-209, Seismological Research Letters Vol.86, No.1 Jan/Feb 2015から)。こうした知見は世界各地に設置されたGPSによる変位観測網によるもので、これまでのプレートの説明は乏しいデータを根拠とするものだったと。 

IMG_1757s.jpg 

熊本地震はこの放送4月3日直後とも言える、4月14-16日に起こった。上図は3日の同番組によるもので、ブロック境界と過去の地震の震源の分布を表している。右上に「次はどこ」の文字が見える。

IMG_1758s.jpg 

ミード教授によれば、プレートは細分化されており、サンフランシスコの大地震もブロック境界上で起こった。2008年の四川大地震も境界上である(上図×印)。今まで活断層の上は危ないと言われてきたが、ブロック境界との関係はどうなっているのだろうか? 

日本原子力研究開発機構.jpg 

現在言われている世界のプレート:日本原子力研究開発機構サイトより 


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熊本地震と中央構造線(2) [地形・地質]

4月に熊本地震と中央構造線の関係がどうなんだろうかと記したが、5月13日付で産総研・地質調査総合センターから見解が発表されていた。

http://www.gsj.jp/hazards/earthquake/kumamoto2016/kumamoto20160513-2.html

 fig33-thumb-500x310-79339.jpg

上図は上記サイトより 

 「九州には中央構造線はない」というものである。中央構造線とは、西南日本で地質が大きく異なる境の断層 のことである。断層は「面」であり、その面が地表に現れると「断層線」となる、「線」は日本列島の長い活動の痕跡、「古傷」である。中央構造線活断層系とは厳然と区別しなければならない。専門家でも混同が見られるとのこと。

上空から「線」として見えるかどうか、断層の出来方によるのだろう。 。

地震後の調査で活断層もいろいろ分かってきたようだ。 


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